ピクトロスタットデジタル400 その②

90年代後半、写真店はデジタル化しなくては生き残れないとの声が周囲で喧しかった頃に富士フィルムから発売されたPSD400(ピクトロスタットデジタル400)は、デジカメからもプリントが出来たのですが、6×9までのブローニーフィルム(特にポジ)から高品質にプリント出来るところに注目が集まっていた様に記憶しています。

ハイアマと呼ばれる方々は、ネガよりポジフィルムをよく使っていましたが、ポジからのプリントは「ダイレクトプリント」という物で、現像所で処理していました。

ただ、ダイレクトプリントは良く言えば重厚感が有る色なのですが、色の濁りやくすみ、黒ツブレや白トビ、さらにシャープ感が失われていました。

これは、フィルムに記録された画像レンジより印画紙(プリント上)に再現できる画像レンジが狭い事が原因でした。

そのため、今までは4切などの大伸ばし時に、階調が潰れない様に「覆い焼き指定」をしてプリント注文する必要が有りました。

ところが、このPSD400では先ず、ネガやポジフィルムの広いダイナミックレンジを余すところなく読み込ため12bitでスキャンを行った後のデジタル処理によって、自動的に「覆い焼き」を行うことが出来ました。

画像データから超低周波成分だけを選び出し、この部分だけを軟調化してペーパーの画像レンジに圧縮し黒ツブレや白トビを修正することが出来ました。

さらに「覆い焼き処理」だけでなく「ハイパーシャープネス処理」機能も備わっていました。

これらの機能は96年に発表された「フロンティア」にも搭載されていましたが、フィルムのスキャンスピードがPSD400より圧倒的に早い(Lサイズの同時プリントを行うため24枚撮りフィルム1本をスキャンするのに15秒足らず)ため、ハードウェアが桁違いのものになっていました。

当時はフロンティアは値段もまさに1桁違い、本当に高嶺の花でした。


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