「デジカメプリント 写真のフロンティア」店長・加藤です。
前回のダイナミックレンジを擬似的に拡大させる機能やHDR機能に関連して、
富士フィルムが同社のデジタルカメラ Fine Pix に搭載している撮像素子
スーパーCCDハニカムについて触れてみます。
先ずCCDハニカムという名前の通り、他のメーカーのカメラに使われている
CCDは碁盤の目のような格子配列をしているのに対し、蜂の巣状の配列を
しています。そして初代のCCDハニカムは、01年頃から Fine Pix に搭載され
出しましたが、ハニカム配列にすることで受光面を大きくし、光を効率よく集める
ことが出来ました。これによりノイズを抑えながら撮影感度ISO400を実現
していました。また、実際の画素数の約2倍の解像度(300万画素でも
600万画素相当の画質)も併せて実現していました。他カメラメーカーが、
200~300万画素の製品を発売している時で、撮影感度も殆んどが
ISO100でした。そしてこの後、スーパーCCDハニカムはさらに進化を遂げ、
違った性格を持った「HR」と「SR」の2系統になりました。
「HR」は解像度を追求したCCDでFinePixF610等に搭載されました。
04年に同クラスのデジカメが500万画素程度のなかで1000万画素を超えていました。
ただ、表記方法の問題で「有効画素数630万画素、最大記録画素数4048×3040
(1230万画素)」といったカメラ性能の表示となり、単純に"1200万画素"と謳う
ことが出来ませんでした。この事が、お客様に判りづらく、当時のテレビCMも
"CCDハニカム"を連呼するばかりで広く認知されるには至りませんでした。
もう一方の「SR」も同様の結果となり、FinePixF700やFinePixF710に搭載された
程度で姿を消してしまいましたが、この「SR」こそ、いち早くでデジタルカメラの
ダイナミックレンジの狭さを克服した撮像素子(CCD)でした。最近のデジタル
一眼レフカメラがソフトで行なっている事を既にコンパクトデジカメでクリアー
していたことになります。FinePixF710は有効画素数620万画素のデジカメですが、
S画素(310万画素)とR画素(310万画素)の「ダブル画素構造」を採用していました。
S画素とR画素で受持つ役割を分担させダイナミックレンジを広げていました。
当時、富士フィルムからの販促品として、白いウェディングドレスの新婦の
見本写真が送られて来ましたが、白トビもなくドレスの細かな刺繍やレースが
きれいに再現されていました。けれども、FinePixF700/F710は、全てではないですが
カメラ雑誌などで、S画素とR画素の1組で1画素なので310万画素の
カメラではないのか?とされてしまい、同時期に売られていました400~500万画素の
他社カメラと単純に比べられてしまいました。「SR」は、後継機のFinePixF810 には
搭載されずに姿を消してしまいましたが、その後、スーパーCCDハニカムは現在の
EXRになり、「SR」が復活しています